本書は私に健康を維持していく上で重要な視点を一つ与えてくれた。

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わたしたちの体を取り巻く微生物の集団をマイクロバイオータといわれ、固有のゲノムを持っている。
本書ではマイクロバイオータについて現在の研究で明らかになっている事を多少の専門性が必要かもしれないが、丁寧に書かれており、読み応えがある一冊である。
面白かったトピックは
・マイクロバイオータとは何なのか⁇
・マイクロバイオータが生活習慣病や自己免疫疾患などに関係している⁇
・痩せたマウスのマイクロバイオータを移植すると肥満マウスは痩せる⁈
・粉ミルクと母乳保育の違いがマイクロバイオータに与える影響とは⁇
・帝王切開・経膣分娩の違い
・衛生仮説とマイクロバイオータの関係
抗生物質がマイクロバイオータに与える影響とは?
・ペットのいる家庭で育った子供はアレルギーから守られる⁈
・現代のような極端に清潔な暮らしが招く弊害とは?
・プロバイオティクスの有用性

腸内のマイクロバイオータを左右する最大の要因は食事であり、巻末には30ページに渡ってレシピが記載されてあるので、本を読んだ後すぐに実行できるのも本書の良い点である。
子供の健康を願う新生児の両親やもうすぐ赤ちゃんが生まれる方だけではなく、ビジネスワーカーや、高齢者の方など幅広い年代の方々に読んで頂きたい。
なぜならマイクロバイオータは可塑性で、今から始めても遅すぎるということは決してないのだから‥